SEAWorks Network!

実践!BJD + PMSイントラネット構築ガイド

 ここでは、SIN@SapporoWorks氏作プロキシソフト、Black Jumbo Dog(以下BJD:旧名称WinProxy)と、はむらび氏作メールサーバー、Personal Mail Sevrer(以下PMSと略す場合があります)を使って、簡易イントラネットを構築する方法をご紹介します。ちょっと長いので、印刷できる環境の方は、プリンタで印刷してしまったほうが良いかもしれません。ダイヤルアップ接続の方は、表示が終わったらいったん接続を切ってしまうって手もありますよ。・・・そんな事言ってないで、ダウンロードファイル作れ!という意見もあると思いますが、まだ頻繁に校正が入る可能性があり、ダウンロードでお配りするのはチョット気が引けまして・・・

☆1999.07.22 追加☆
ということで、印刷用のページを作ってみました。フォントや改ページ位置などの埋め込み等が主な変更点ですが、一度お試しください。


はじめに

 とりあえずLANの導入と設置ができました。さあ、ネットワークで何をしようかなぁ・・・と思ったときに、いきなり本格的なサーバーを使ったシステムを導入できた人は大変幸運な方です。Windows95の登場と同時に、誰でも簡単にネットワークが導入できるようになったため、あまり深い意図も無くつなげた人も多いことと思います。また、インターネットで商売をはじめるなどの本格的な導入理由で構築した場合はともかく、個人や中小企業などでは「メールが使えれば良いや」とか、「WEBページだけ見たいんだけどなぁ・・・」などの要求がほとんどです。そこで、簡単に、そして低価格でイントラネットを構築する方法をご紹介してみようと思います。

 ここでは、フリーソフトウエアと呼ばれる形態で提供されているBJDとPersonal Mail Server(以下PMS)を使います。BJDだけでもメールサーバー機能がありますので、数台規模ならこちらだけでも構築可能です。しかし、現在のところ接続スケジュールや、ユーザーごとの設定などのきめ細かな設定では、多少PMSが上回るので、メールサーバーにはPMSを使用することにします。

 今回の環境設定により出来ることは、LAN内のWEBサーバー、メールサーバーの構築、LAN上の各クライアントPCから、インターネット上のWEBページの閲覧などを一通り出来るようにし、また、インターネット経由の電子メールの送受信(インターネットメールアカウントが必要)を可能にします。


こんな感じ

Proxy Network 今回ご紹介するネットワークは、PROXY / WEBサーバーとして「BJD」、メールサーバーとして「Personal Mail Server」を使用します。従いまして、BJDのメールサーバー機能は使用しません。逆に、ダイヤルアップでBJDと回線を奪い合わないように、PMSのダイヤルアップ配信機能は利用せず、BJDのPOP3/SMTPのPROXY機能を経由して行います。
 WEBへのアクセスに関しては、ローカルなアドレス(今回はServer01のIPアドレスまたはコンピュータ名)へのアクセスではダイヤルアップを行わず、BJDのWEBサーバーへアクセスするように設定します。また、ローカル以外のアドレスを指定した場合には、BJDがダイヤルアップしてプロバイダへ接続し、インターネット上のWEBページの閲覧ができるように設定します。
 メールの配信スケジュールについては、クライアントからのメール送信時は随時ダイヤルアップして送信、受信については1時間に一回およびメール送信時にも受信処理を行うように設定します。

注意:本ネットワークでは、BJDを中心としてLAN・インターネット接続を行います。したがって、インターネットを利用したいときには必ずサーバーが起動している必要があります。ご家庭での利用で、常時サーバーとなるパソコンが起動していないような場合では、NAT機能のついたダイヤルアップルータなどがお勧めです。


事前準備

 何はともあれ、サーバー用のパソコンを1台と、クライアントとなるパソコンが必要です。サーバーには、たいした処理能力を要求しないので、できれば専用がお勧めですが、アプリケーションを使用する端末と兼用でも可能です。ここでは書きませんでしたが、TCP/IPによる通信が確立していればクライアントとなるコンピュータはOSを問いません。Windows用のサーバー用ツールを使うため、サーバーこそWindows限定となりますが、クライアントはMacOSやUNIXなどでも問題無く動作するものと思われます。ただし、私の環境にはWindowsしかありませんので、テストしたことはありません。

●参考:MACでの設定方法について解説されている方へのリンクです。

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/6954/b_index.html

それ以外は下記の通りです。

◆TCP/IPが動作するLAN◆

 前もって、LAN内の各端末がTCP/IPで通信できることを確認してください。以下、MS-DOSプロンプトによる確認方法です。ちなみに、サーバー用PCのコンピュータ名を[server01]、IPアドレスが[192.168.1.1]と仮定し、LANで接続されたserver01以外のパソコンから、MS-DOSプロンプトを起動し、以下の様に操作してください。

C:¥>ping server01
	
Pinging server01 [192.168.1.1] with 32 bytes of data:
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time=1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time=1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time=1ms TTL=128
Reply from 192.168.1.1: bytes=32 time=1ms TTL=128

Ping statistics for 192.168.1.1:
    Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),
Approximate round trip times in milli-seconds:
    Minimum = 1ms, Maximum =  1ms, Average =  1ms

C:¥>

 このように表示されれば通信が確立しています。もし、通信できない場合は、ネットワークプロパティのネットワークカードのTCP/IPのプロパティで[IPアドレスを指定]をONにし、IPアドレスを[192.168.1.X]、サブネットマスクを[255.255.255.0]に設定します。IPアドレスの[X]には、1から254までの間で、LAN内で固有の番号を指定してください。
また、IPアドレスでは問題無いが、コンピュータ名ではエラーが出るという場合は、メモ帳などのテキストエディタを使って、下記のようなファイルを作ってみましょう。

形式< IP Address > < computer name >
Sample
192.168.1.1 server01
192.168.1.2 client01

 このファイルをWindows95/98ではWindowsフォルダ(AT互換機では通常C:¥Windows、PC-9800シリーズではA:¥Windows)へ、WindowsNTでは、WinNT¥System32¥driversへhostsという名前(拡張子は無し)をつけてLANに接続する全ての端末に保存します。
このhostsファイルは、TCP/IPのネットワークでIPアドレスとコンピュータ名(NetBIOS名)を対応付けるデータファイルです。このような仕組みを大きなネットワークではDNS(Domain Name System)やWINS(Windows Internet Name Service)といったシステムで一括して行いますが、WindowsNT WorkstationやWindows95/98の場合、標準ではそのようなシステムが無いため、hostsファイルを用いて行います。通常、hostsファイルに記述するのはサーバーとしてサービスを提供するコンピュータだけで、クライアントまでは記述しません。

◆Black Jumbo Dog(想定しているバージョン:1.31)◆

 あらかじめ、サーバー用ツールリンク集でダウンロードしておいてください。

◆Personal Mail Server(想定しているバージョン:3.07.3)◆

 こちらも、サーバー用ツールリンク集でダウンロードしておいてください。ただし、本文で解説しているのは正式版のVer3.07.3です。なお、ベータ版のPMS Ver3.08b6では、BJDへの転送にエラーが発生していました。もしベータ版をご利用になる場合はVer3.08b7以降をお使い下さい。

※それぞれサーバー用ツールに付いてはバージョンが変動していますが、設定方法などに大きな変更はありませんのでそのまま設定してください。

◆プロバイダとダイヤルアップ接続の契約をしましょう◆

 もし、プロバイダとの契約をしていないなら、契約をしましょう。どこでもかまいませんが、ごく普通のプロバイダならどこでもOKです。ただし、1つのインターネット接続アカウントでメールアドレスを複数取得できるところが便利ではないかと思われます。

◆ダイヤルアップ環境付きのサーバーとなるパソコン◆

 LANに接続されており、なおかつプロバイダへダイヤルアップ接続できる環境を持つパソコンを必要とします。モデムかTA(ターミナルアダプタ)かは問いませんが、ダイヤルアップのための接続設定が、すでに登録されている必要があります。接続設定がまだの方は、ダイヤルアップネットワークのウインドウから登録しておいてください。また、サーバーとなるパソコンは、それほどハイレベルなパフォーマンスを要求されませんが、32Mバイト程度のメモリでは、ちょっと苦しいかもしれません。できればそれ以上を搭載した方が無難です。


BJDの設定

1.

デスクトップ上に適当な名前のフォルダを作り、ダウンロードしたBJDのファイルを解凍する。

2.

setup.exeを実行、インストールする。

3.

最後に、いますぐ起動するにチェックを入れて、インストールを終了する。

4.

タスクトレーにBJDのアイコンが常駐(表示されていない人は、別途起動してください)していますので、これをクリックすると、BJDのウインドウが表示されます。

5.

BJDのメニューバーから[設定]-[ダイヤルアップ]を選択し、各項目を設定してください。

基本設定タブ
  • [on] ダイヤルアップ接続をする
  • 使用するダイヤルアップ接続 [みなさまで契約したプロバイダへの接続設定]
  • 無通信監視時間は、私のところでは30秒で設定しています。
6.

続いて、[設定]-[プロキシサーバ]

ブラウザタブ
  • [on]ブラウザ(HTTP)用のプロキシを使用する
  • クライアントから見たポート[8080]
  • ftpで使用するメールアドレス[代表者のもので可]
メールタブ
  • [on]メール(POP3SMTP)用のプロキシーを使用する
  • クライアントから見たポート[8025]
  • サーバ[プロバイダのSMTPサーバー]
  • ポート[25]※プロバイダとの接続ポート
  • クライアントから見たポート[8110]
  • サーバ[プロバイダのPOP3サーバー]
  • ポート[110]※プロバイダとの接続ポート
  • 特別なユーザーの登録は、インターネットメールを受け取る個々のメールアカウントを登録します。
7.

続いて、[設定]-[WEBサーバ]を設定しますが、その前に、あらかじめWEBサーバーで使用するルートディレクトリを作成しておいてください。ここでは、c:¥BJD¥WEBrootとします。

基本設定タブ
  • [on]WEBサーバーを使用する
  • クライアントから見たポート[80]
  • ドキュメントのルートディレクトリ [c:¥BJD¥WEBroot]

※確認方法は後述のWEBページを見てみよう!で説明します。


 以上でBJDの準備が出来ました。より詳細な設定方法などは、インストールしたフォルダの中にあるdocフォルダ内に、HTML形式のドキュメントファイルが入っていますので、そちらをご参照下さい。

Point:1
【ポートについて】
 1台のサーバー上でTCP/IP系サーバー用ツールを複数起動する上で注意すべき点は、ポート番号の重複(競合)です。たとえば、同じBJD内でもHTTPポートをプロキシ[8080]、WEBサーバー[80]と分けて設定します。また、次に設定するメールサーバーとの競合も注意しなくてはいけません。POP3/SMTPポート、Telnetポートは、それぞれBJD-PMS双方で使用していますので、どちらか影響の少ないほうを別のポート番号に変える必要があります。これらが重複すると、どちらかでエラーが発生し、正常に機能しないばかりか、起動すら出来ない状況に陥ります。ポートの状態に付いて知りたい場合は、BJDならメニューから[ファイル]-[ステータス表示]で、PMSなら設定画面の「サーバータブ」から起動してみるとすぐにわかります。
【特別なユーザーの登録について】
 プロキシの設定時、メールタブで特別なユーザーの登録という項目があります。通常は、メールタブに設定したプロバイダのメールサーバーへ接続しますが、登録ユーザーの個人ごとのメールサーバーが異なる場合などに設定します。ちなみに私の会社で契約しているプロバイダでは、複数のメールサーバーがありますので、個人ごとに異なるメールサーバーが設定されているため、この設定をしています。


Personal Mail Serverの設定

 ここでは、PMSをインストールするフォルダを「pmsdir」、配信メールを一時的に保存するフォルダを「mailpost」、ドライブは「C:」として説明します。

1.

接続するクライアントの数や、予測されるメールの配信量などにもよりますが、そこそこ空きの有るドライブにpmsdirという名前のフォルダを作成してください。その中に、さらにmailpostと名前をつけたフォルダを作成して下さい。

2.

ダウンロードしたPMSの圧縮ファイルの中身を全てpmsdirの中に解凍してください。

3.

pmsdirフォルダ内に有るmsetup.exeを起動します。

サーバー設定タブ
  • Domain [server.local]
  • Mail Post Directory [c:¥pmsdir¥mailpost]
  • POP3サービス [on]使用する [POP3]
  • SMTPサービス [on]使用する [SMTP]
  • Telnetサービス [on]使用する [8023]
    ※標準のポート番号は、すでにBJDで使用しているため、別の番号を使う。
  • SMTPメール配信サービス [on]使用する
  • SMTP転送サービス(LAN) [on]使用する
  • SMTP転送サービス(Dialup) [off]使用する ※使わない
  • 外部メール取込サービス [on]使用する
  • 転送設定ボタン
    転送設定タブ
    追加ボタンを押してください。
    • ドメイン [*]
    • SMTPサーバー [server01] ポート [8025]
    • [on] 転送時に余計なMIMEヘッダーを削除する
    • [on]LAN接続(外部)
  • タイミング設定ボタン
    接続設定タブ
    *時00分と入力して、【追加】ボタンを押す。
    ※毎時00分にインターネットメールの取り込み処理を実行します。
    接続スケジュールタブ
    スケジュール表で、取り込み処理をしたい時間帯をクリックします。表の色が変わりますので、その時間帯のみ取り込み処理が実行されます。曜日や、時刻を良く見てスケジュールしましょう。
ユーザー設定タブ
  • ユーザー追加ボタン
    ユーザー設定タブ
    • User [hanako-l]
      ※内部アカウント名です。
    • Password [hanako]
      ※大文字小文字は区別されますよ。
    • Address [hanako-l]
      ※内部メールアドレスで使用する名前です。メールアドレスの様な@以下は必要ありません。
    • 名前 [山田花子]
      ※実名である必要はありませんが、メールサーバーの管理上、誰だかわかるような名前をつけておいてください。
    • [on] インターネットからメールを取り込む
      ※このオプションを選択すると、POP取込サービス設定タブが表示され、インターネットメールアドレスが登録できるようになります。
    POP取込サービス設定タブ(1)
    • [on] SMTP転送時に同じ接続タイプのものがあれば取り込みを行う
      ※インターネットへのメール送信時に、せっかくインターネットへ接続するので取り込みも同時にしてしまおうと言う機能です。
    • [on]LAN接続(外部)
    • POPサーバー [server01]
    • Port [8110]
    • User [hanako]
      ※プロバイダのインターネットメールアカウント
    • Password [hanako]
      ※プロバイダのインターネットメールアカウントのパスワード
    • Mai Address [hanako@ispdomain.ne.jp]
      ※インターネットメールアドレス

 これで、一通り準備は完了です。その他のオプションや、より詳しい説明については、PMSのダウンロードファイルに同梱されているPMailsrv.txtをお読み下さい。また、下記URLより、ベータ版のHTML版マニュアルがダウンロードできます。設定について、それほど大きな変更は無いので、参考用として使っていただくと、より詳細な設定や、管理が出来るようになります。

http://www.geocities.co.jp/SiliconValley/6056/PMSHELP.lzh

Point:2
【アカウントについて】
 PMSを使う上で注意しなければいけない点は、電子メールのアカウントが2つあるということです。LAN内部用のアカウントと、通常のインターネットメールのアカウントです。サーバー側ではインターネットからメールを取込む為にインターネットのアカウントを必要としますが、PMSがインターネットからメールを取込むようになるため、クライアントではインターネットメールのアカウントは不要となります。つまり、クライアントからはPMSのアカウントだけを登録すれば全てのメール配信が行えるようになります。
【メールアドレスについて】
 メールを送信するときのメールアドレスは、内部アドレス・インターネットメールアドレスのどちらでも良く、登録されているメールアドレスなら全てPMS内部で処理され、未登録のアドレスの場合はインターネットへ転送されます。注意すべき点は、PMSはインターネットのDNSに直接接続していない為、ドメインの管理がありません。間違ったメールアドレスを登録すると、そのままインターネットへ転送してしまいます。ちょっとだけ注意しましょう。


WEBページを見てみよう!

 さあ、環境は整いました。では、これからクライアントの設定をして、実際にBJDへの接続テストをして見ましょう。

◆ブラウザの設定◆

Internet Explorer 4.01の場合

Netscape Communicator 4.06の場合

1999.07.22追記
【IE5のプロキシ設定について】
 IE5では、LAN及び各ダイヤルアップ設定毎にプロキシの接続設定が出来るようになっています。IE4からアップグレードした場合は、それぞれLANのプロキシの設定が引き継がれますが、新たにインストールした場合や、IE5導入後プロキシの設定をした場合などに不具合(接続しているにもかかわらず無通信監視時間が進みつづけ、回線が切断されるなど)が出る可能性があります。これらを回避するためには、IE5のプロパティの接続タブ内、ダイヤルアップの設定の項目から、BJDで自動ダイヤルアップで使用するダイヤルアップ設定を選択し、設定ボタンを押すとプロキシサーバーの設定が出来るようになっていますので、ここにBJDのサーバーを設定することにより回避可能です。


◆WEBサーバーの準備◆

 さて、設定は終了しました。では、まずクライアントからアクセスしてきたときに最初に表示されるホームページを作りましょう。Windows付属のメモ帳などのエディタで、下記と同じ内容のファイルを作成し、BJDの設定時に作成したc:¥BJD¥WEBrootにindex.htmlという名前で保存しましょう。

<!DOCTYPE HTML PUBLIC "-//W3C//DTD HTML 4.0 Transitional//EN">
<HTML lang="ja">
<HEAD>
<TITLE>Welcom BJD WEB Server</TITLE>
<META http-equiv="Content-Type" content="text/HTML; charset=SHIFT-JIS">
<LINK rev="made" href="mailto:hanako-l@server.local">
</HEAD>
<BODY>
<H1>ようこそ!社内WEBへ!</H1>
<P>このWEBサイトは、BJDで運営されています。</P>
<H2>お勧めの検索サイト</H2>
<UL>
<LI><P><A href="http://www.yahoo.co.jp/">Yahoo Japan</A></P>
<LI><P><A href="http://www.goo.ne.jp/">goo<A></P>
</UL>
</BODY>
</HTML>

 なお、HTMLの詳細に付いては、HTML4.0入門を参照してください。

◆つないでみよう!◆

 さて、準備は整いました。サーバーとなる端末で、BJDを起動してください。BJDが起動したら、下記要領で接続テストをして見ましょう。

  1. スタートメニューから[スタート]-[ファイル名を指定して実行]
  2. ダイアログボックスの名前の欄にhttp://server01/と入力し、【OK】ボタンを押す

 さあ、どうですか?先ほど作ったindex.htmlの内容は表示されましたでしょうか?もし、表示されないようでしたら、ダイアログボックスに入力したアドレスや、BJDのルートディレクトリに指定したフォルダ名や、index.htmlを保存した場所などを確認してください。

 引き続き、インターネットへのアクセステストをしてみましょう。お勧めの検索サイトで指定したYahoo Japanをクリックしてみてください。ちょっと待つとBJDが自動的にダイヤルアップを実行し、Yahoo JapanのWEBページが表示されます。もし、表示されないときは、ダイヤルアップの設定やブラウザのプロキシの設定を再度確認してみましょう。また、表示している間でも、モデムが動作していない状態が続くと、無通信監視時間で設定した30秒で回線は切断されます。

Point:3
ホームとして設定するURLhttp://server01/
ブラウザのPROXYで設定するサーバーserver01
ブラウザのPROXYで設定するポート8080
ポートのふしぎIEではローカルのアドレスではプロキシを使用しない、Navigatorでは次に始まるドメインにはプロキシを使用しないと設定しました。プロキシを使用しない場合、ブラウザはHTTPポートのデフォルト値である[80]を使用します。このことによって、ローカルとインターネットのWWWを使い分けることができます。


メールを配信して見てみよう!

 BJDのWEBサーバーとHTTPのProxy設定が完成したところで、次はメール配信です。

◆メールクライアントの設定◆

Outlook Expressの場合

1.

Outlook Expressのアカウントを表示する

2.

【追加】-【メール】を選択

3.

表示名[山田花子]

4.

メールアドレス[hanako@ispdomain.ne.jp]
※インターネットメールアドレスのある人は、インターネット用の、内部アカウントのみの人は、内部メールアドレスを指定

5.

受信メールアドレスの種類は[POP3]、メールサーバーは、受信・送信共に[server01]
※メールサーバー名が有効ではない旨のメッセージが表示された場合は、【はい】を押してください。

6.

[on] 次のアカウント名でログオンするに設定し、ユーザー名を[hanako-l]パスワードを[hanako]に設定する
※PMSへの接続アカウントを指定します。

7.

インターネットメールアカウント名は、[山田花子]
※適宜名前をつけてください。

8.

[on]LANを使って接続する

Netscape Messengerの場合

1.

Netscape Communicatorの設定を表示する

2.

メールとグループカテゴリの個人情報を表示する

3.
名前山田花子
電子メールアドレスhanako@ispdomain.ne.jp
返信アドレスhanako@ispdomain.ne.jp
4.

メールとグループカテゴリのメールサーバーを表示する

5.
メールサーバーのユーザ名hanako-l
送信メールサーバーserver01
受信メールサーバーserver01
6.

上記設定後、はじめてMessengerを起動した時、パスワードを聞いてきますので、PMSに設定した内部アカウントのパスワードを入力してください。

 以上で、各メールクライアントの設定は終了です。ここで気をつけたいのは、各メールクライアントが接続するメールサーバーとそのアカウントです。インターネットメール、LANの内部メールにかかわらず、メールサーバーのドメインは[server01]、アカウントはserer01のPMSへ接続するアカウントを設定します。それに対して、インターネットメールを使う人は、メールアドレスの欄(返信に使われます)にインターネットのメールアドレスを指定し、LANのみで使用する人は内部アカウントのメールアドレスを設定することです。

◆メールを配信してみよう!◆

 さて、準備は整いました。サーバーとなる端末で、BJDとPMSを起動してください。BJDとPMSが起動したら、下記要領で接続テストをして見ましょう。

  1. メールクライアントを起動する
  2. 起動時に自動的にメールサーバーへ接続する設定になっているメールクライアントでは、メールサーバーへ接続できない場合、ここでエラーが発生します。
  3. 見事接続でき、通常通り起動できた場合、自分宛てにメールを出してみましょう。自分宛ての場合は、内部のメールアドレスでも、インターネットのメールアドレスでもかまいません。ここでは、仮にhanako@ispdomain.ne.jpへメールを送ってみましょう。1分ほど待ってから、メールクライアントの取り込みや送受信ボタンを押して、前項で送ったメールが帰ってくれば、送受信は完成です。
  4. 次に、PMSに登録していないインターネットメールアドレス宛てに、メールを送信してみて下さい。1〜2分ほど待つと、PMSからBJDへメールが転送され、BJDが自動的にダイヤルアップしてインターネットへメールを配信します。そのとき、PMSのユーザーの設定で「SMTP転送時に同じ接続タイプのものがあれば取り込みを行う」が有効になっている場合、インターネットからメールも受信します。

 さて、ここまででとりあえずテストは終了です。もし、テストで正常にサーバーへ接続できないなどのエラーが発生した場合、再度BJDやPMSの設定を確認してください。私のところでは、PMSのユーザー設定で、インターネットメールアカウントやパスワードを間違えて登録するトラブルが多く発生していました。また、特に外部へ接続する部分の設定では、相手先が主にUNIXなどであるため、大文字と小文字は厳密に区別されます。気をつけて設定しましょう。

 実は、これらの設定をすることにより、内部アカウントだけの人でも、インターネットへメールを転送することができるようになります。しかし、困ったことには返信が出来ません(当たり前ですね。ローカルな内部アドレスだけですから)。ひとつのインターネットメールアドレスを共有する使い方もありますが、設定や扱いが難しく、あまりお勧めできません。接続環境が整ったところで、さらにメールアドレスを取得したい人たちには、プロバイダに追加メールアドレスの取得を依頼するか、もしくは下記無料メールアドレスのメール取り出しサービスなどを利用して、さらにインターネットメールの送受信をすることをお勧めします。

マルチメールサービス Anet http://www.anet.ne.jp/

Point4:
メール配信の接続先server01
接続ポートSMTP:25 POP3:110
クライアントからの接続アカウントhanako-l
クライアントからの接続パスワードhanako
返信用メールアドレス(インターネットアカウント取得者)hanako@ispdomain.ne.jp
返信用メールアドレス(内部アカウントのみの人)hanako-l@server.local


最後に・・・

 最後になりましたが、これら大変すばらしいソフトウエアをフリーソフトの形態で提供してくださった方々に厚く御礼申し上げたいと思います。また、これからこれらソフトウエアを使ってネットワークシステムを構築する方々も、感謝の念をこめ作者さまへ励ましの電子メールなど出してみてはいかがでしょうか。

では!


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